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オンライン診療で問題になりそうな疾患

実際の現場で特に問題になりそうな疾患を示します。

 

  • 溶連菌感染症(放置すれば一時治ったように見えるが、初期の段階で抗生剤を開始しないと2~3週間後に腎炎やリウマチ熱を起こし、後遺症を残す)は、初期症状だけからみれば普通の風邪と区別がつきません。対面診療であれば咽の所見をみることにより、初期症状だけの時期から診断ができます。

 

  • 川崎病(1日でも早い入院治療が必要で、治療が遅くなるほど心臓に後遺症を残す確率が高くなる)も、対面診療であれば、通常発熱後3日目くらいからリンパ節が腫脹してきて、対面診療では通常3~4日目で鑑別(発見)することができます。オンライン診療では鑑別が1~3日遅れると思われます。

 

  • 急性虫垂炎(盲腸)も、腹痛や嘔吐が出現してすぐから対面診療(触診)をしていれば、通常、腹痛が激痛に変わる前に見つけることができます。最近は抗生剤が良くなったので、早いうちに見つければ、手術をせずに治る例も多いです。オンライン診療では、明らかに虫垂炎を疑うような症状が揃ってからの病院紹介になり、手術の率は上がるでしょう。

 

  • IgA血管炎(紫斑病)(なぜか今年、患者さんが多いです。発見が早いほど腎炎になる確率や、手術をしなければならなくなる確率が下がります)も、対面診療でなければ、下肢の湿疹との鑑別が付きにくいと思われます。